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【社畜体験談】元大手日系メーカー営業の私が残業100H超に陥った原因(組織の体質編)

こんにちは。本日は元大手日系メーカーの営業として働いていた経験から、自分がなぜ残業100H超の激務状態となってしまったのか、その原因について考えていきたいと思います。

 

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最近は「激務」「社蓄」「ブラック企業」といったワードを耳にする機会が増えました。私自身も月の残業が100Hを越える毎日を過ごしていたいわゆる「社蓄」でした。しかし、その残業100Hで一体何をしていたのかと考えてみると、無駄な時間だったとまでは言いませんが、防げた残業だったような気がしています。もちろんすぐに変えられるような簡単なものではないですが、「組織の体質」と「個人の働き方」を見直すことで減らせる残業がほとんどだと思います。

 

 

 

 

  • 営業が残業するワケ

なぜ営業が残業するのかと問われたら、営業成績が悪いからという理由が大半でしょう。営業職には「ノルマ」や「目標」があり、それを達成するべく日々仕事に励んでいるわけです。目標が達成できていないのであれば、行動量を増やして新規提案や既存業務の売上拡大を目指すしかありません。そうやって残業に繋がっていくわけです。しかし一過性の繁忙期ならまだしも、残業100H超が慢性的に続く状態というのは明らかに異常です。それは組織の体質や個人の働き方に原因があるといってよいでしょう。今回は私の経験談から、残業を生み出す「組織の体質」について考えていきたいと思います。

 

  • 残業を生み出す組織の体質①:お客様は神様です

「お客様は神様です」最初に言った人の意図と違う意味で広まり、今では悪質クレーマーを日々生み出すことで知られるこの言葉ですが、神様までとはいかずとも、営業と顧客の間には少なからずこのような関係が生まれがちです。お客様の言うことは断れない。

 

どんなに厳しい価格・納期でもまずは話を聞いて、「検討します」といって持ち帰る。その結果社内の調整に多大な時間が必要となる。一度受け入れたものは次からは基準となり、当たり前となる・・・。負のループです。

一度決まったことをギリギリになって覆されたにも関わらず、それを当然のように笑って受入れ、再調整のために部署総出で土日出勤する。その日の20時に「明日中によろしく」と依頼があり徹夜で仕上げる。ザラにありましたが冷静になって考えると意味不明です。

 

メーカーからすれば物には適切な価格・納期があります。価格・納期に対して無茶を言ってくるなら、それなりの品質を覚悟して欲しいものです。って、ここに書かずにお客様に交渉すればいい話なんですが、会社対会社でそういう関係が続いてしまっているので、部長や課長、先輩がそれを受け入れる中で若造が1人が歯向かうことは出来ませんでした。

 

  • 残業を生み出す組織の体質②:出来ることは何でもやる

先に営業が残業する理由は数字にあると書きましたが、数字を達成できていない状況では、営業の仕事には終わりがありません。何をどこまでやれば数字を達成できるのか分からないからです。そうなると、顧客に提案できそうなものは何でも持っていく!お客様がくれた案件なら何でもやる!というモードになりがちです。

 

当たり前ですが提案をするにもリソースが必要で、それは限られています。全部やる!と意気込んでもそんなことは無理な話。必死になってやろうと取り組んだとしても個々のクオリティが下がるのは目に見えています。

 

それを防ぐために営業の戦略会議等で重要度や優先順位を踏まえ、取るべき商談を決めているはずなんですが・・・。窮地に立たされるとやれることは全部やれ!になってしまうんですね。

 

  • 残業を生み出す組織の体質③:残業してる人=仕事が出来る人

出ました。結局のところこれが無駄な残業を生む最大の原因だと思います。残業してる人ほど仕事が出来て、定時で帰る人は全然仕事していないという風潮。

もう言い尽くされてることですが、世の中の管理職はとっととバブル時代の幻想から目覚めろという感じです。

残業をしてる人=定時で終わらせることが出来ない、または終わらせる意識がない。きちんと営業戦略を立て、定時に終わるスケジュールを立てて、その通りに仕事が進むよう段取り、根回しをする。そんな人こそ仕事が出来る人です。

①で述べたような、「明日中によろしく」といったような依頼をしてくる顧客も、先を読まずに仕事をしているから土壇場で依頼せざるを得ないだけ。きちんと段取りを踏んでいればそんな無茶な依頼はいらないはずです。

生活残業は論外。

 

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いかがでしたでしょうか。

日本の営業の残業体質、本当に何とかしたいものです。またそもそもですが、残業時間が長いと度々話題になる割に、平日早く帰りたいという人って少ない気がします。別に帰ってもやることが無いから、それなら会社で働いていたい。そんな上司だと最悪ですね。